「面白がる力」を身につけて自分の「やりたい」を発信しよう。
あなたはCGの可能性分岐点にいる!

Member

CGアニメーター
CGクリエーター専攻卒業
卒業生

髙石 凌太さん

東映アニメーション株式会社

名誉教育顧問
講師

マット鈴木先生

ビジュアルデベロップメントアーティスト。特殊ビジュアル効果部門で米・エミー賞を受賞。代表作は「アナと雪の女王」「ズートピア」「ベイマックス」「アバター」など。

オンラインエディター
CGクリエーター専攻卒業
卒業生

武谷 朱莉さん

株式会社博報堂プロダクツ

キャラクターモデラー
CGクリエーター専攻卒業
卒業生

谷奥 裕哉さん

株式会社バンダイナムコオンライン

憧れの業界に羽ばたいた卒業生が
いま感じるやりがいは?

鈴木先生: 髙石さんは入社2年目、武谷さんと谷奥さんは1年目だそうですね。いまは本当に仕事が楽しいでしょう。

髙石さん: はい。CGアニメーターとして働いているのですが、昔から『ONEPIECE』が好きで、その劇場版に関わりたいと思っていました。2019年公開の『ONE PIECE STAMPEDE』ではその夢がかないました。

武谷さん: 私はCMのポストプロダクション( 撮影後の編集作業)で、主にコンポジット(合成)を担当しています。CMなのでいろんなタイプの作品に関わることができて楽しいです。

鈴木先生: 初めからCM志望だったんですか?

武谷さん: いえ、学校で授業を受けるうちに「CMも面白そう」と思うようになりました。実は、入学当初は映画でCGをやりたいと思っていたんです。そもそものきっかけは、先生が参加された『アナと雪の女王』を観て、「こんなことができるんだ!」と感動したことでした。

鈴木先生: それはありがとうございます(笑)。

全員: いえ、学校笑。で授業を受けるうちに「CMも面白そう」と思うようになりました。実は、入学当初は映画でCGをやりたいと思っていたんです。そもそものきっかけは、先生が参加された『アナと雪の女王』を観て、「こんなことができるんだ!」と感動したことでした。

谷奥さん: 僕はゲームのキャラクターモデルを作ったり、CGのモデルを作ったりしています。いまは社内の大きなプロジェクトに参加していて、仕事で実力を磨けるのが楽しいです。SNSで会社名を検索するとファンの感想を見つけることがあって、「この人たちに向けてゲームを作っているんだ」と実感できるのもやりがいの1つです。

鈴木先生: 若いうちは無茶も許されるから、みなさんにはやりたいことをどんどん発信してほしいですね。いまは当然になっている表現方法も唯一のルールではなくて、前の世代のチャレンジの積み重ねの結果なんですから。

私たちはエキサイティングな時代にいる

髙石さん: 最近のアニメは動画配信サイトのオリジナル作品が増えています。テレビのように放映しながら作るのではなく、全話が完成してからリリースするので、アニメの作り方が変わるかもしれないと思っています。

鈴木先生: 視聴方法の多様化は進むだろうね。ただ、視聴スタイルは変わっても、その根本である作品を作っている僕らが枯れることはないはずです。むしろ、クリエーターが経済的に潤うことを期待しています。みなさんはいま、CGの可能性の分岐点に立っています。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの新たな技術でどう遊ぶか、多くのクリエーターが試行錯誤をしているエキサイティングな時代にみなさんはいるんです。

谷奥さん: 僕の仕事では、5Gでオンラインゲームの可能性が広がりそうです。

鈴木先生: そうだね。5Gが普及すると、ユーザーの操作をリアルタイムでレンダリングしたり、面白いことができそうだね。

武谷さん: 今回のコロナ禍では、撮影ができなくなったり、自宅で作業したりすることになりましたよね。そんな状況でも、俳優同士がリモートで繋がっている様子をCMにするとか、クリエーターの中には前向きに考えられる人がいて、すごくたくましく思いました。

鈴木先生: 確かに「リモート」は新しい表現手段になったね。

武谷さん: 実はあれは、リモート感を出すためにあえてコマ数や画質を落としているんです。多彩なコンテンツが生まれる中で、新しい手法の登場に立ち会えるのが楽しみです。

学生時代に広げた興味と基礎力が
いまの仕事を支えている

髙石さん: 学生時代で印象に残っているのは、やはりアニメーションの授業です。業界の大ベテランの先生に基礎を中心に教えていただいたのですが、おろそかにしがちな基礎の大切さを知りました。

鈴木先生: そこに気付けたのは重要ですよ。僕も自分の授業では、画面構成など映像の基礎を話しています。映像はカメラベースで考えるから、どの仕事を担当するにしてもカメラを意識しないといけない。アニメーターの仕事は俳優のように演技することと同じだからね。

武谷さん: 私はグリーンバックの前で同級生に演技をしてもらって撮影をしたことがあります。学校のカメラを借りたのですが、実際にふれると、ソフトでも使う「絞り」とか「被写界深度」の意味がよくわかりますよね。

鈴木先生: そう。実際にカメラにふれるのは本当に大切なことです。

谷奥さん: その点では、設備が開放されていて、自由に自主制作ができる環境はすごくよかったです。僕の学生時代は、朝8時から夜8時まで土日も学校にいるという生活でした。最新のソフトも使えて、「これは何だろう?」とさわっているうちに面白くなったことが結構ありました。僕はもともと、映像編集をやりたくて入学したんです。映画『ロード・オブ・ザ・リング』などの影響です。ただ、ZBr ushというCGソフトにはまり、気付いたらゲーム業界でモデラーとして働いていました(笑)。

鈴木先生: 滋慶学園グループの学生は本当に設備に恵まれていますよ。使わないともったいないよね。

武谷さん: 私は、自分の専攻以外の科目も学べるWメジャーカリキュラムがよかったです。写真やデザインの授業を受けたのですが、いまの仕事でもタイトルのロゴの配置をしたりする時に、その時の授業がすごく役に立っています。

CG業界を目指すあなたへのメッセージ

武谷さん: 学生時代は「こんな専門知識を知っておいた方がいい」とか、「このソフトを使えるようにならなきゃ」と思いがちですが、趣味やアルバイトなどで経験を増やすことも大切だと思います。それが仕事と全く関係のないことでも、何かのヒントになることがきっとありますから。

谷奥さん: 僕にとって学校は、同じものを好きな人たちが集まる楽しい場所ですね。同じ業界に入った同級生とは一生の友人です。

髙石さん: 僕も学校では好きなことを共有できる人が増えて楽しかったな。それまでは周囲にアニメ好きが少なかったんです。好きなことをやっているので、授業も“勉強”と感じませんでした。それから、この業界は労働環境が本当に改善されているので、安心してほしいですね。

谷奥さん: そうですね。“ブラック”のイメージがありますが、意外なほどそんなことはなかったです。うちの会社は「残業するな」と言われますから。だからこそ、限られた時間で結果を出すという難しさもありますけど。

鈴木先生: クリエーターを目指す人は、自分の「楽しい」「好き」を大事にしつつ、何でも面白がってほしいですね。興味を持てば観察しますから、一気に絵を描いてCGに起こすこともできる。「面白がる力」は、エンタテインメント業界で働く人にとって大きな資産です。自分の好きなことを大切にできる場所があって、それが仕事になるのは本当に素敵なことですよ。好きなことがあれば貫いてほしい。この業界で最後に残るのは、「好き」と「諦めない」を持っている人だと思います。

CGに興味のある方にオススメの専攻