個人の力企業を超える時代に。
“とがった好き”を突き詰めてほしい。

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執行役員

足立 和久さん

楽天株式会社で、「楽天市場」に参画する企業のコンサルティングや事業戦略などを担当。その後、グリー株式会社でマーケティングや事業開発などの責任者を務め、現在はGlossom株式会社 代表取締役社長としてグリーグループのマーケティングや、クライアント企業のデジタルトランスフォーメーションを支援。

執行役員

江川 嗣政さん

楽天株式会社にて支社の立ち上げやファッション領域における事業戦略の責任者を歴任し、グリー株式会社に入社。ゲーム事業やマーケティング事業の責任者を経て、グリーライフスタイル株式会社の代表取締役社長に就任。各種メディア事業から、企業のInstagram運用代行、インフルエンサーマーケティング支援を行う。

成長を続けるeコマース市場。
業界を目指す人にとって、変化はチャンスになる。

足立さん: インターネット上で本や洋服を買ったり、音楽や動画の配信サービスを利用したりする人も多いのではないでしょうか。経済産業省のレポートによれば、2019年のeコマースの市場規模は10兆円を突破し、過去5年で約1.5倍に拡大。小売市場全体が140兆円とほぼ横ばいにもかかわらず、全体に占めるeコマースの割合は年々上昇しています。

江川さん: eコマースと言うと、企業が消費者向けに商品を販売する「B to C」※1をイメージする人も多いと思いますが、消費者同士が取引を行う「C to C」※2の成長も著しく、誰もがインターネットを通じて物を売買できるようになりました。また、コロナウイルス感染拡大に伴う「巣ごもり消費」を追い風に、ネットショッピングを利用する高齢者も増えており、世代を問わずeコマースは身近なものになりつつあります。つまり、売り手と買い手の幅が広がることで、日本のeコマース市場はさらに拡大していくと考えられています。

足立さん: ここにきて、アパレルメーカーなどが楽天やAmazonなどのショッピングモールを介さずに、自社のサイトで商品を販売する「D to C」※3が注目され、オンラインストアを開設できるプラットフォームサービスも誕生しています。世界に目を向ければ、日本におけるeコマースの普及は発展途上。変化の激しい業界だからこそ、業界を目指す人にとってチャンスが多い業界だと言えます。

江川さん: FacebookやInstagramなどのSNSから商品を購入できる「ソーシャルコマース」というビジネスモデルも注目すべきトレンドです。インフルエンサーと呼ばれる影響力の高い人物が、SNSで商品の使い心地を投稿するだけでなく、企業が人気ユーチューバーとコラボして商品を開発し、テレビCMやYouTubeと絡めて爆発的な売上を作ったケースもあります。SNSを使って個人で集客もできるし、個人で物を売ることもできる。まさに、個人の力が企業の力を超え始めていると言えるでしょう。

足立さん: 確かに。今はSNSが起点となって物が売れる時代だからこそ、これから業界を目指す人には、自分の「とがった好き」を突き詰めてほしい。ファッションや音楽でもなんでもいい。自分のこだわりや世界観を支持する人が一定量いれば大きなビジネスチャンスになります。

江川さん: マーケット自体が急拡大しているeコマース市場に身を置くこと。それはテクノロジーの進化や新サービスの誕生と隣り合わせで経験を積めるということ。市場が拡大するほど新しい事業が立ち上がり、その最前線で働くチャンスも得られます。成熟した日本の産業の中で、ここまで拡大し続ける市場は多くありません。進路を選択する際には成長産業を選んでほしいです。

  1. B to C:「Business to Consumer」の略。企業が一般消費者に向けて商品やサービスを販売するビジネス。楽天、Amazon、ヤフーショッピングなどのネットショップが代表的。
  2. C t o C:「Consumer to Consumer」の略。個人が個人に向けて商品やサービスを販売するビジネス。メルカリなどのフリマアプリ、BASEなどのネットショップが代表的。
  3. D to C:「Direct to Consumer」の略。メーカーが店舗や仲介業者を通さずに自社のECサイトなどから直接消費者に商品やサービスを販売するビジネス。

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