株式会社ZOZO EC事業本部 本部長

松田 健さん

広告代理店勤務を経て、2008年株式会社スタートトゥデイ(現ZOZO)入社。WEAR事業をはじめ多数の事業を経験した後、新規出店や出店ブランドのサポートなどを行うEC事業本部にて営業を担当。2021年より現職。

「好き」を突き詰める力
最先端の技術の力で業界の先頭を走り続ける。

今後のEC発展のカギは、サイトと店舗の壁をなくすこと、
そしてパーソナライズの進化。

松田: 私たち株式会社ZOZOは「ファッションが好き」という想いをベースに成長してきた会社です。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」や、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」はご存知の方も多いかもしれません。さらに「MORE FASHION × FASHION TECH」という経営戦略を掲げ、ECでは難しいとされてきたことを技術の力で乗り越える挑戦も続けています。その一例が足の3D計測を行う「ZOZOMAT」、肌の色を計測する「ZOZOGLASS」といったサービスです。弊社のEC事業は、ブランド営業やマーケティング、物流管理、カスタマーサポート、そしてデザイナーやエンジニアなど多くの職種が関わっています。ファッションへの想いと技術の力で、ECでいかに多くのお客様にファッションを届けられるか。創業以来、その点に一貫して取り組んでいます。

近年、ECとリアル店舗の関係は“共存”へと大きく変化しました。「ZOZOTOWN」でも一部の、ブランド実店舗の在庫を確認できるなど、お客様の利便性を追及した取り組みも進んでいます。その一方で、ECは必ず店舗と比べられます。いかに求めている商品をスムーズに探せるか、ブランドごとの世界観をどう表現するか。私たちは常に店舗での購入体験を参考に、それらの課題に向き合っています。今後も店舗の価値はお客様にとって大きいと考えているため、EC(オンライン)と店舗(オフライン)をつなぐような仕組みも用いながらお客様の利便性を高めたいですね。
また、「パーソナライズ」に向けたデータ活用も大きな挑戦の一つです。店舗では限られた商品の中からお客様に合うものを探しますが、ECでは様々なデータを活用することで、お客様一人ひとりの趣味嗜好に合った、好みの商品のみを取り揃えた売り場にすることができます。このパーソナライズの精度が高まるほど素晴らしい購入体験となり、購入率も高まるはずです。中でも今後実現したいのが「似合う」のデータ化。この誰も挑戦していない技術開発が、ファッションに苦手意識がある方もファッションを楽しめるきっかけになるかもしれません。店舗では接客力で提供している価値をオンラインで提供する。これが弊社の役割だと考えています。

松田: コロナ禍では、ECがお客様のインフラとして根づき、各ブランドの売上を下支えすることができたと感じています。EC利用は今後も伸びると見込まれ、以前に比べて弊社のファッション業界での責任は明らかに大きくなっていると感じます。しかし、現在「ZOZOTOWN」の年間購入者は約900万人ですが、日本の人口と比べて考えてみると、残り1億人以上の方にはまだご利用頂いておりません。EC利用を広げるにはさらに誰もが使いやすいサービスの提供と、そのための技術開発が必要で、弊社はその先頭を走る企業でありたいと思います。同時に、日本のEC化率の向上には若い人の力が必要です。弊社のサービスを利用しているお客様の多くがZ世代のど真ん中。社内にはお客様との感覚が近いスタッフも沢山いますので、スタッフみんなで、業界を盛り上げていきたいと思っています。
最初に述べたように、私たちは「ファッションが好き」という想いで成長してきた会社で、それは今なお事業の根幹にあります。こうした好きなことを突き詰める力こそ、困難を乗り越える力になります。ぜひ、みなさんもそれぞれの「好き」を仕事にしてください。

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