資格図鑑

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)

情報処理安全確保支援士は情報セキュリティのスペシャリストを認定する国家資格。 高度なセキュリティ知識を用いてシステム設計や開発の支援をしたり、サイバー攻撃の調査や分析を行うホワイトハッカー向けの資格です。 2017年から始まった比較的新しい試験であり、その難易度はIPAが実施する国家試験の中でも最高レベルに位置するスキルレベル4。 高度な知識や技術を持った情報処理技術者を対象としているため非常に難易度が高く合格率も20%を下回ります。 略称は「登録セキスペ(登録情報セキュリティスペシャリスト)」。
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情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)はこんな資格!

  • 情報セキュリティに特化した国家資格
  • 令和2年秋期の合格率は19.4%だが、合格率15%前後の年も多い
  • 頑強なシステム構築やサイバー攻撃への対応で活躍

情報処理安全確保支援士とは?どんな資格?

情報セキュリティについての専門的な知識を持ったホワイトハッカーを養成する資格

サイバー攻撃の増加や社会全体のIT化が進んだことにより情報セキュリティの重要性は増しています。そうした状況もあり国は不足する情報セキュリティ人材を増やすことを目的として「情報セキュリティスペシャリスト」を前身に登録制である「情報処理安全確保支援士」をつくりました。
情報処理安全確保支援士はそうした情報セキュリティのスペシャリストとしてセキュリティに強いシステムの構築・運用や安全なインターネットサービスの提供といった産業分野での活躍が期待されています。
資格を取得するには情報処理安全確保支援士試験の合格後にIPAへ登録申請を行う必要があり「登録セキスペ」とも呼ばれています。
登録しておしまいではなくその後も資格を維持するためには定期的に講習を受けることが義務付けられています。毎年受ける「オンライン講習」に2万円、3年に1度受ける「実践講習」には8万円の費用がかかるので気を付けましょう。

情報処理安全確保支援士を取得するメリットはなんですか?

高度なセキュリティ人材であることの証明となり、サイバー人材求人の条件となっている募集も多くあります。

情報セキュリティというものに注目が集まる現代において情報セキュリティの難関国家資格である情報処理安全確保支援士を持っているということは情報セキュリティ人材として一定以上の実力を持っていることの証明となります。また、情報処理安全確保支援士は資格の信用確保のため秘密保持義務を負っているので信用度が高いです。
いまや情報セキュリティというのはIT技術を使う以上どの分野・業界であっても切り離せないものとなっています。かつて公表された経済産業省のデータでは日本の情報セキュリティ人材が2020年には19万人不足するという予測がありました。現時点においても日本の情報セキュリティ人材は十分とは言えない状況が続いています。こうした状況下において情報処理安全確保支援士という資格を持っていることは大きなメリットとなるでしょう。
そのほかにも、サイバー捜査官の求人募集や、官公庁への入札、情報セキュリティ監査に携わるための資格要件などで情報処理安全確保支援士の資格が求められることがあります。
行政を中心に情報処理安全確保支援士の活用が進んでいるためこうした業務に関係ある企業を目指すなら役に立つでしょう。

どのような試験ですか?開催時期や会場は?

情報処理安全確保支援士試験は春と秋に受験できます。

試験はIPAが実施しており、情報処理安全確保支援士の試験は年2回春期と秋期に試験を行っています。
試験会場を指定することはできず申し込んだ試験地をもとに会場が決められます。場所によっては家から遠かったり、最寄駅からの移動に時間がかかることもあるため事前に確認しておきましょう。
また、受験手数料として5700円(非課税)の費用がかかります。

試験の難易度はどのくらいですか?

ここ最近の合格率は以下の通りです。

令和2年度令和元年度平成30年度平成29年度
受験者数11,59728,52030,63633,484
合格率19.4%19.1%17.7%16.7%

※令和2年度は秋期のみ実施

平成29年度から始まった試験であり年々合格者は増えていますが合格率が20%を超えたことはないため難関の試験であると言えます。
前身にあたる情報セキュリティスペシャリストの試験が14.5%ほどの合格率だったことを考えると若干優しくなったと言えますが以前として難易度は高いです。
完全に独学というのは難しいため実務経験を積む、講座や専門学校で学ぶといった方法で勉強するといいでしょう。

試験形式

時間区分試験時間出題形式出題数解答数
午前I50分選択式30問30問
午前II40分選択式25問25問
午後I90分記述式3問2問
午後II120分記述式2問1問

午前の部と午後の部があり丸一日使って行う試験です。昼食の準備や体調管理をしっかりとしましょう。

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どんな職業で役に立つ?

情報セキュリティ人材への需要は高いので多くの場所で活躍できるでしょう。

情報セキュリティはどんな場面でも役立つ技能です。セキュリティの専門家として情報セキュリティの最前線で働く以外にもセキュリティ人材として会社で使う新システムの要件定義に参加することや、システムの運用・保守といった場面でも力を発揮することができるでしょう。

資格が役立つ業界・職業

サイバー捜査官

ホワイトハッカーとしてサイバー犯罪から社会を守ります。サイバー捜査官のような情報技術系の公務員は応募資格として情報処理安全確保支援士や高度情報処理技術者試験の合格が必要となることが多いです。
なのでこの資格を取得することが就職への第一歩となります。

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セキュリティエンジニア

情報セキュリティのスペシャリストであるセキュリティエンジニアはサイバー攻撃の脅威が増す現代において重要な役割を果たす職業の1つです。その豊富なセキュリティ知識による万全の対策は企業の価値を上げユーザーの安全安心を守ることに繋がります。
そんなセキュリティエンジニアにとって情報安全確保支援士はまさにピッタリな資格と言えます。国家資格であることや秘密保持義務が課せられていることによりクライアントからの信用を勝ち取りやすくなるでしょう。

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システムエンジニア

ITの普及にともない需要が高まり続けているシステム開発、そのシステム開発の中心的存在がシステムエンジニア(SE)です。
組織全体のセキュリティを考えるセキュリティエンジニアほどの専門性はありませんが顧客の要望をもとに業務用システムを開発する仕事なのでシステムのセキュリティ対策には万全なものが求められます。

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情報処理系にはどんな資格があるの?いきなり情報処理安全確保支援士を受験しても大丈夫?

情報処理安全確保支援士は難しい試験ですが、受験資格はとくにないので自分の実力に自信がある人はいきなり受験しても大丈夫です。
しかし、いきなり受験して合格するというのはかなり大変でしょう。そこで情報処理安全確保支援士より難易度の低い試験や類似の試験をご紹介します。

応用情報技術者試験

IPAが実施している国家試験でスキルレベルは3。情報処理安全確保支援士や高度情報処理技術者試験の合格を目指すひとがステップアップのために受験しています。
応用情報技術者試験に合格してから2年以内であれば午前Iの免除申請をすることが可能です。この資格を取得してから情報処理安全確保支援士を受験すれば、当日は余裕をもって会場へ行くことができるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティの基礎的な区分として近年新設された試験です。基本情報技術者試験と同じスキルレベル2。
情報安全確保支援士と同じく情報セキュリティが中心の国家試験ですが、情報安全確保支援士に比べると大きく難易度は落ちます。
セキュリティを学び始めたばかりの人はまずこの試験を目指すべきでしょう。