資格図鑑

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験とは経済産業省が認定している資格で、システムエンジニアやプログラマーの基礎スキルがあることを証明できる国家資格です。略称はFE。 過去の合格率は25%前後といわれており、出題も広範囲に渡るため少々難易度の高い資格ではありますが、IT業界を目指す方にはぜひ目指して欲しい資格です。
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基本情報技術者試験(FE)はこんな資格!

  • 情報処理全体の理解を証明するメジャーな資格
  • 合格率は25%前後
  • 出題範囲が広く、難易度はやや高いので万全の対策が必要

基本情報技術者とは?どんな資格?

プログラミングや情報処理の基礎知識があることを証明できます。

基本情報技術者は基礎的な知識を身につけたITエンジニアであることを証明できる国家資格。
ITパスポート試験がITを扱うすべての人向けであるのに対して、プログラマーやエンジニアのような技術職に就いている人やIT業界で働こうと思っている学生や新社会人に向けられた試験です。
IPAの実施する国家試験の中では基本的な知識・技能を身につけたレベルという位置づけであり、設定されているスキルレベルも2ですが、その難易度は高く合格率も25%ほどとなっています。
難易度は高いですが時間をかけてしっかりと勉強すれば実務経験のない学生や非エンジニアでも十分合格できる試験なので就職活動や転職のために資格を取得する人も大勢います。

基本情報技術者試験に合格するメリットはなんですか?

基本情報技術者試験の勉強をすることでITの基礎知識が身につきます。また、IT系の就職活動で有利です。

資格を取得することでITの基礎知識が身についていることの証明となるだけでなく、国家資格のため資格自体の信頼性が高いのも魅力です。
IT業界の最先端で活躍する方が問題制作に関わっているため質の高い試験といわれており企業からも高い評価を受けています。
最近では資格の取得を進める企業も増えており就職活動や転職でも有利になります。
ITエンジニアとしてのキャリアを踏み出す第一歩として、もしくはさらに上位の資格の取得を目指すための足がかりとしてこうした資格の取得を目指すのも良いでしょう。

どのような試験ですか?開催時期や会場は?

令和2年度から試験方式が変更され年2回、上期と下期の一定期間において実施されることとなりました。

新型コロナウィルス感染拡大の影響によって令和2年度よりコンピューターを使ったCBT方式というものに試験方式が変更され、試験日程も大きく変わりました。
以前は応用情報技術者試験などと同じく春期と秋期に実施されていましたが、この変更により上期と下期に設けられた一定期間の間にCBT方式で試験が実施されることとなります。
決められた期間中であれば自分の都合に合わせた日程を予約することができますが、会場が満席になることもあるので注意しましょう。
また、受験手数料として5700円の費用がかかります。
※ 詳しくはIPAの公式ページをご覧ください。(スケジュール、手数料など

午前免除試験とはなんですか?どうしたら受けることができますか?

認定講座を修了したひとは午前免除試験を受けることが可能です。

基本情報技術者試験には午前免除試験という制度があります。国やIPAが認定した講座を受講し、修了試験に合格することで午前免除試験の受験資格を得ることができます。
認定講座は全国の専門学校等で開催されており、わたしたち福岡デザイン&テクノロジー専門学校でもFE対策講座として実施しています。

試験の難易度はどのくらいですか?

ここ最近の合格率は以下の通りです。

令和元年度平成30年度平成29年度平成28年度平成27年度
受験者数121,556111,381105,25299,999101,221
合格率25.7%25.6%22.1%26.6%25.8%

毎年10万人を超える受験者がおり合格率は25%ほど。合格者は4人に1人しかいない難易度の高い試験なので、しっかりと準備して試験にのぞまなければ合格は難しいでしょう。
出題範囲が広いため過去問や参考書を使い十分な時間をかけて試験対策する必要があります。独学では不安だったり何をすればいいのかわからない場合は専門学校に通ったり認定講座を受講すると良いでしょう。

試験形式

時間区分試験時間出題形式出題数解答数
午前150分選択式80問80問
午後150分選択式11問5問

午前の部、午後の部共に満点は100点、合格の目安となる基準点は60点です。
試験はコンピューターを使ったCBT方式で行われるので実技試験などはありません。

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どんな職業で役に立つ?

基本情報技術者試験で学んだ知識はITエンジニア、非エンジニアを問わず活かすことができます。

基本情報技術者試験に合格した人材は基礎的なIT知識を持っている証明になります。そのため、ITエンジニアへの就職であればどこでも役に立つでしょう。
中には実務経験が重視される分野もありますが、基本をしっかりと身につけていることで損することはありません。

資格が役立つ業界・職業

システムエンジニア

ITの普及にともない需要が高まり続けているシステム開発、そのシステム開発の中心的存在がシステムエンジニア(SE)です。
顧客の要望をもとに業務用システムを開発する仕事なのでITスキルだけあれば良いように思いがちですが、マネジメントの基礎知識やコンプライアンスに関わる知識があればよりユーザーが使いやすいシステムを開発できます。

≫AIエンジニア専攻ページへ
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モバイルアプリ開発エンジニア

スマートフォン向けのアプリを開発するモバイルアプリ開発エンジニアはスマートフォンの普及と共に需要が高まっている将来性の高い職業です。ゲームから日常で使われるアプリまで、さまざまな種類があって便利な反面、個人情報保護法や知的財産権に関する知識などがないと思わぬミスを生んでしまう可能性があります。
基本情報技術者としての勉強をすることでハードウェアの知識だけでなく法律と権利に関する基本的な知識を学ぶことができます。

≫ゲームプログラマー専攻

ネットワークエンジニア

企業の持つサーバーやネットワークシステムを開発し、保守運用を行ってシステムの安定した稼働を支えるのがネットワークエンジニアです。
サーバーを稼働させるハードウェア、さまざまな通信を行うネットワーク、システムの記述に使うプログラミングなど広い知識が必要となる職業なので基本情報技術者で学ぶ広範囲の知識を活かしやすいです。

≫スーパーITエンジニア専攻ページへ

基本情報技術者試験のほかにはどんな試験がありますか?

基本情報技術者試験はITエンジニア向けの資格なので難しいと思う人は1つ下のランクであるITパスポート試験に挑戦してみるのも1つの方法です。
また、近年設立された情報セキュリティマネジメント試験は基本情報技術者試験と同じスキルレベル2です。セキュリティに興味があるならこちらにも挑戦すると良いでしょう。
更なるステップアップを目指すなら応用情報技術者試験があります。出題範囲は基本情報技術者試験に近いですがより深く掘り下げられた問題が出題されるので基本情報技術者の知識を活かしつつもスキルアップを目指せる試験となっています。

ITパスポート試験

ITパスポート試験は国家試験の1つでその難易度は基本情報技術者試験よりひとつ下のスキルレベル1です。
ITエンジニア向けの資格というよりはITを使って仕事をするすべてのひとに向けた資格なので問題も基礎的なものが多いです。
基本情報技術者試験に比べて難易度が低いので基本情報技術者試験が難しいと感じた人はこちらの合格を目指すと良いでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験

近年新設された情報セキュリティに関する基礎的な内容を問う国家試験。難易度は基本情報技術者と同じでスキルレベル2です。
基本情報技術者を取得後、情報セキュリティの知識を強化したいと思っているなら次はこの資格を目指すといいでしょう。

応用情報技術者試験

基本情報技術者試験よりひとつ上のスキルレベル3の国家試験です。
基本情報技術者試験をレベルアップさせたような試験で難易度も上昇しています。応用情報技術者を持つことは自身の持つ高いスキルの証明となるので就職や転職でも役立ちます。