仕事図鑑

eスポーツ業界の仕事

e-sportsイベントスタッフ

体力的にハードな面もありますが、大会が成功したときの達成感と充実感は最高です!

e-sportsイベントスタッフ専攻卒

e-sportsイベントスタッフとは?

e-sportsイベントでプレイヤーを輝かせる職業

e-sportsイベントスタッフは、イベントの企画や構成、運営といった一連のプロセスを担う仕事です。e-sportsと一言で言っても、格闘ゲーム、シューティングゲーム、戦略ゲームなど、様々な種目があります。それぞれの種目に応じた企画・構成が必要であり、e-sportsイベントスタッフの腕が問われます。イベントを成功させるためには、より多くの観客に楽しんでもらい、それとともにプレイヤーが競技に集中し、結果を出せる環境をつくる必要があります。観客にもプレイヤーにも後悔させないイベントにするために尽力するのが、e-sportsイベントスタッフです。自分が作り出したイベントによって大勢の観客の心を動かし、楽しませることのできる大変やりがいのある仕事です。

e-sportsイベントスタッフってどんな仕事?

e-sportsの大会を盛り上げる仕事

e-sportsは、基本的に選手同士のゲーム内での対戦によって成立するものです。e-sportsはインターネット回線でプレイヤー同士の競技を行って完結するものもあります。しかし、優秀な選手の対戦技術やプレイ内容を観覧・観戦したいという人も多く、日本国内でもe-sportsをイベントとして大々的に行われるようになりました。このような背景で増加しているe-sportsイベントを企画・運営するのがe-sportsイベントスタッフです。e-sportsイベントスタッフには、担当する仕事によって、いくつかのポジションに分かれます。

演出監督

e-sportsイベントを盛り上げるために、各技術スタッフへ的確な指示を出し、イベント全体の流れを監督する仕事です。具体的には、イベントの開催日程の調整、出場選手のスケジュール調整から行い、技術スタッフへ仕事を割り振ります。イベント全体の方向性を決める「まとめ役」であり、責任は重大ながらやりがいのある仕事です。

プロデューサー

プロデューサーは、演出監督とともにイベント全体の方向性を決めた後、より多くの観客を動員できるように努めます。e-sportsイベントでは、観客が少なければ盛り上がりに欠けてしまい、収益をあげることも困難です。そのため、プロデューサーが広報のようにイベントの集客のためにSNSやインターネット、フライヤー等で告知をすることもあります。

カメラ技術者

e-sportsイベントでは、選手がプレイしているモニターを会場で観客と共有します。選手の様子はもちろん、肝心のプレイ中の画面もカメラマンが撮影しています。また、テレビ局のスイッチャーのように、「1カメから2カメに切り替えてアップ」などの細かな指示を出すカメラディレクターという仕事もあります。観客に競技の熱が伝わるよう、プレイ画面とともに会場全体を見ながら撮影していくという仕事です。

音響・照明技術者

音響技術者は、競技中のゲーム音だけではなく、実況者や選手の音声も調整しながら、より盛り上がるようにBGM等をコントロールします。実況者や選手のマイク音量にも注意しながら、全体の進行を妨げないように細かな調整をする仕事です。照明技術者は、選手の入場、その他劇的なシーンでのスポットライト、照明の調節を行います。ライティングに関する専門的知識とスキルはもちろん、アーティスティックな照明センスも必要になる仕事です。

会場設営スタッフ

e-sportsイベントでは、ステージの設置、観客用の座席の設置以外にも、会場の装飾など、大規模な会場を設営します。技術者が各専門領域の作業に追われる中、イベント会場設営スタッフは各技術者のテストへの協力と同時進行で設営を進めていきます。人数的には、この会場設営スタッフが最も多く、イベントスタッフとして勉強中の人が多く働いている仕事でもあります。

どうすればe-sportsイベントスタッフになれる?

e-sportsイベントスタッフへの道のり

e-sports自体が競技人口が増え、知名度も向上してきたとは言え、実際にe-sportsを熟知していなければ、イベントスタッフにはなれません。まずはe-sportsを学べる専門学校などで、e-sportsと、企画・プロジェクトを実行するための知識と経験を身につける必要があります。e-sports自体がまだ比較的新しい分野ですが、未経験者でも働けるような汎用性の高い仕事ではないため、事前に各領域について勉強しておくことをおすすめします。まずはイベント会場設営スタッフなど、体力的にハードな仕事から始め、イベント会場の前日・当日の全体的な動きを習得。何度もイベントを運営するうちに、見込みのある場合は、企画などのよりコアな部分の仕事も任されるようになります。企画・構成・運営のすべての工程に携わって経験と実績を積むことで、演出監督、プロデューサー、ディレクターといったポジションまでキャリアアップすることが可能です。

求められる知識・資質

幅広いゲーム分野に精通

e-sportsイベントスタッフには、シューティングゲーム、格闘ゲーム、パズルゲームなどのゲームの種類と、各ゲームの持つ特徴について把握している必要があります。オンラインゲームが普及している昨今、ゲームの流行も変わりやすいものです。イベントをより盛り上げるためにも、ゲームの流行に敏感であることが重要です。

臨機応変な対応力

イベント会場設営から演出監督、プロデューサーなどのポジションに至るまで、イベント自体が観客の影響を受ける生ものです。ゲーム自体の進行も、当日本番を迎えてもどのような運びになるか予測できません。そのため、その場その場で最善の判断を見極めて実行する力が必要です。万が一、機械トラブルがあっても、落ち着いて行動できる臨機応変さが求められます。

企画力

イベントを立ち上げる段階では、それまでにない目新しい企画を考案するために、企画力が必要になります。ある一定の需要はありながらも、まだe-sportsイベントとして世に出ていないものを考え、イベントとして成立するように具体化します。企画力のある人は、何本も異なるタイプのイベントを考案できるため、活躍の舞台も増えるでしょう。

e-sportsイベントスタッフに必要な資格や試験情報

e-sportsイベントスタッフになるために、必要な資格や試験は特にありません。しかし、ゲーム業界、とりわけe-sportsに関する専門的な知識は必要です。e-sportsのイベントに観客として参加するだけでは、内部事情や企画に関する詳細なノウハウは身につきません。そのため、e-sportsを取り扱う専門学校で、企画・構成・運営までの一連の流れや照明・音響に関するスキルを実際に体験しながら学ぶとよいでしょう。その他にも、新古問わずにオールジャンルのゲームに興味・関心を持ち、様々なゲームに関する知識を持つという心がけも大切です。ゲーム内容だけではなく、どのゲームのどの場面なら観客が盛り上がるか、どこにエンターテイメント性があるのかという視点で研究する姿勢を身に着けておくとよいでしょう。