仕事図鑑

最新テクノロジーの仕事

プロジェクトマネージャー

プロジェクトの立ち上げから終了までを管理しています。とても責任のある仕事ですが、成功したときの達成感は大きいです。

プロジェクトマネージャーとは

プロジェクト全体を管理し、成功へ導く職業

プロジェクトマネージャーは会社のプロジェクトを進める上で必要となる人員や予算といったリソースを管理したり、スケジュールの調整を行います。デザイナー、プログラマー、マーケターといったさまざまな役割のメンバーをうまくまとめプロジェクトを進行します。企画の立ち上げから、チーム編成、プロジェクト管理、成果物の評価と言った業務をこなすプロジェクトの中心とも言える存在で責任も大きい仕事です。役割の大きさから未経験者がいきなりプロジェクトマネージャーとして抜擢されることはまずありません。開発メンバーとして経験を積んだベテランが次のキャリアとして目指すポジションになります。

分野で異なるプロジェクトマネージャーの役割

分野によってプロジェクトマネージャーの役割もさまざま

eコマース分野

eコマース分野では、ECサイトを通して商品を魅力的に発信するため、サイト構築から、SNSマーケティング、映像編集、グラフィックデザインなど様々な技術・知識を用いて、世界に向けて発信するために各分野のスタッフへの指示出しや品質管理など円滑に進めるためのマネジメント力が求められます。ECサイトの新規企画・運営をはじめ、開発の進捗管理、新機能のツールの検討から導入、社内メンバーと連携しながらUI/UXの改善を中心にオリジナリティのあるECサービスを作り上げていきます。また、多岐にわたる業務の中でマーケティング戦略や販促キャンペーン企画などを考えるのも重要な仕事です。そのプロジェクトで商品が売れてお客様から良い口コミをいただけたり、お客様に喜んでいただける商品やサービスが拡散し売り上げアップに繋がることで大きなやりがいを感じることができるでしょう。

IT分野

ITシステムやソフトウェアの開発を進めていく責任者としてクライアントの要望を元に必要な情報を洗い出し、仕様書を作成し開発に反映させることがプロジェクトマネージャーの役割です。技術職であるシステムエンジニア(SE)に指示を出し管理・監督する立場であるため、ITに精通している必要があります。業務は多岐にわたり、予算・スケジュール管理、チームメンバーの選出、リソースの調整、突発的なトラブルが発生した時の他部署との連携など、情報の共有を行いながらプロジェクトが円滑に進むように働きかけます。常にプロジェクト全体を見通した上で的確な意思決定を行ない、プロジェクトを成功まで導く重要な役割を担っています。

ゲーム分野

ゲーム分野ではプロデューサー、ディレクターに次ぐ大きな権限を持つポジションになります。ゲーム開発の中核となり、進捗やチームのリソース管理、使用するソフトウェアの申請、開発メンバーの配置決定など快適にゲーム開発ができる環境づくりを行いながら、ゲームの完成を目指します。ゲーム開発は大きなプロジェクトになると100人を超える規模も珍しくありません。大人数をまとめ、チームを一つの方向に向かせるためには相談や話しやすい環境作り、日頃のコミュニケーションもプロジェクトマネージャーの大切な役割です。

プロジェクトマネージャーってどんな仕事?

人・予算・時間といったリソースを管理する仕事

プロジェクトマネージャーの仕事はプロジェクトの立ち上げに始まり、メンバーの選定、予算確保、納期・進捗管理、品質管理などプロジェクトを円滑に遂行していく上で必要となるリソース管理を行い、プロジェクト全体を統括します。そのため規模が大きくなればなるほどプロジェクトマネージャーの責任は重くなりますが、その分やりがいも大きい仕事です。
プロジェクトマネージャー(PM)とよく似た職業としてプロジェクトリーダー(PL)があります。プロジェクト全体を統括するプロジェクトマネージャーに対し、プロジェクトリーダーはチームが最大限の力を発揮できるようにまとめる役割です。プロジェクト全体を管理するのがPM、開発チームを管理するのがPLと覚えましょう。プロジェクトによってはプロジェクトマネージャーがプロジェクトリーダーを兼任するケースも多いです。

打ち合わせ

クライアントの要望や課題をヒアリングし、予算内で実現できる最適なシステムを提案します。提案内容に基づいてシステムの実装方針を決めて、システムに必要な要素をとりまとめた要件定義書を作成します。

企画

打ち合わせで決まった方針を元にプロジェクトの具体的な計画を決めます。どんなシステムやゲームを開発するかはもちろん、必要な人員、予算、時間の見積もりもします。

開発環境の準備

予算や開発チームメンバー、チームで使うオフィス・備品などを手配します。チーム開発では開発ツールや情報共有に使うコミュニケーションツールなどがよく利用されています。

制作進行

プロジェクト全体を見渡し、スケジュール通りに進めるように管理します。遅れているパートを急がせたり、必要なら人員の追加などを手配します。プロジェクト管理表やスケジュール表を作成して情報の共有をすることも大切です。

どうすればプロジェクトマネージャーになれる?

プロジェクトマネージャーへの道のり

どの分野のプロジェクトマネージャーであっても、共通していえることは開発に欠かせないPCスキルとマネジメントスキルです。まずはIT・マルチメディア系専門学校や大学で各分野の開発に関わる一連の業務に必要な知識と技術を学ぶことをおすすめします。チームを統率する力が求められるポジションなので未経験者がいきなりプロジェクトマネージャーに抜擢されることはありません。まずはプログラマーやデザイナーとしてプロジェクトへ参加し経験を重ね全体を把握する目やプロジェクトを円滑に進めていくコミュニケーションスキル・マネジメントスキルを養いましょう。プログラマーから始まり、設計者、プロジェクトリーダーを経てプロジェクトマネージャーへのキャリアアップを目指します。経験や実績を積んでから独立し、フリーランスのプロジェクトマネージャーとして活躍することも可能です。

求められる知識・資質を磨く

コミュニケーションスキル

クライアントをはじめ、開発には多くの人が関わります。プロジェクトメンバーへの情報共有など円滑にプロジェクトを進める上でコミュニケーションスキルは欠かせません。時にチーム内で意見の違いが発生する場面において全体を調整しながらプロジェクトを推進していく高いコミュニケーション能力が求められます。

リーダーシップスキル

プロジェクトをスムーズに遂行するために冷静な判断力と決断力でチームを引っ張るリーダーシップが問われます。「絶対に成功させる」という強い意志でプロジェクトを成功へと導く力を身につけましょう。

リスクマネジメントスキル

どんなに準備をしていても思わぬアクシデントや外的要因によって計画に狂いが生じてしまうことがあります。こうした危機にうまく対応し、プロジェクトを守るリスクマネジメント力が重要です。

開発経験

プロジェクトマネージャーはプロジェクトを企画する段階で人員や予算のおおよその見積もりを出さないといけません。見積もりの作成には、プロジェクトの規模感から必要となるリソースを予想する能力が必要となりますが、経験を通してでないとなかなか身につけるのは難しいです。多くのプロジェクトに参加し経験を積みましょう。

プロジェクトマネージャーに必要な資格や試験情報

プロジェクトマネージャー試験(PM試験)

IPAが実施している国家資格です。
計画策定、メンバーや開発リソース確保の方法、問題への対応力、クライアントとのコミュニケーションスキルなどプロジェクトマネージャーに求められる基本的な能力を問われます。高度情報処理技術者試験に位置付けられる高難度の試験ですが、プロジェクトマネージャーとしてワンランク上を目指すひとにはオススメの資格です。

基本情報技術者試験

PM試験と同じくIPAが実施している国家資格です。
ITエンジニアの登竜門的な資格であり、IT業界で働くための基本的な技能を求められます。試験範囲が広く、しっかりと勉強しないと合格は難しいです。マネジメントに関する内容もあるのでプロジェクトマネージャーへの第一歩として挑戦してみるのもオススメです。