仕事図鑑

マンガ・イラスト・小説業界の仕事

小説家

初めて自分の書いた物語が小説として世に出た時の感動は忘れられません。

ライトノベル&小説作家専攻卒

小説家とは?

言葉を紡ぎ物語を創り出す職業

頭の中で描いている物語を言葉の力で描写させ、小説として出版し読者を楽しませるのが小説家です。小説は純文学、ファンタジー、SFなど多様なジャンルで古くから人々を楽しませてきました。作家によっては長編から短編、随筆、エッセイなどジャンルに拘らず、幅広く活躍している人もいます。また、若い人達の間ではライトノベルのような読みやすさとエンタメを両立させた作品が近年、人気を集めています。人気作品になると小説に留まらずメディアミックスとしてコミカライズやアニメ化を果たし新たなファンを獲得しています。また人気作家になるとコラムやエッセイといった連載を依頼されたり、小説家として知名度が上がればテレビなどのメディア出演や雑誌や新聞でのインタビューや対談など副収入も望めます。

小説家ってどんな仕事?

イマジネーションを言語化し、作品を生み出す仕事

小説家の仕事は頭の中の物語を言葉にして読者に伝える仕事です。小説の執筆には、まずアイデアをまとめ、編集者に企画の相談をしたり、物語に関連する資料集めや取材など様々な準備が必要です。ひとつの作品が完成するまでに多大な時間と労力を必要とし、何度も構成を練り直し、ようやく形になることも少なくありません。そうして苦労して手掛けた小説が多くの人に共感され、ベストセラーとなり、続編を心待ちにする読者の存在が執筆の活力となり、やりがいになるでしょう。自分の小説が世に出て、小説によって人に感動や楽しみを与え、心を豊かにすることができるとても魅力的な仕事といえます。

プロット制作

ストーリーの筋書きや流れ、登場人物の設定、関係性、世界観などを考えます。プロットを基本にしてストーリーを展開していくため、とても重要な作業です。

取材・資料集め

プロットを基に必要な資料を集めます。歴史小説であれば当時の生活や道具、社会システムなどを調べます。今も残る史跡へと取材に行きインスピレーションを得る人もいます。作品のリアリティにも直結するため、資料集めに時間を割く作家も多いです。

執筆

作成したプロットや集めた資料を活用して執筆をおこないます。 執筆スタイルは作家それぞれ違います一気に書き上げる人、毎日コツコツ書く人、時間を決めてその時間だけ書く人など様々です。

どうすれば小説家になれる?

小説家への道のり

多くの作家が出版社の開催する文学新人賞を受賞してデビューしています。新人賞では上位入賞するとその受賞作品でデビューといった形式も多く、数々の有名作家が賞をきっかけにデビューを果たしています。その他に出版社への持ち込みや自費出版でデビューする方法もありますが、独学で小説を書き上げデビューを叶えられるのは、ほんの一握りです。まずは物語をつくりあげるノウハウや文章構成力アイデアの生み出し方など、小説家を育てる専門学校などで小説を書くために必要なスキルの基礎・応用を学ぶことをおすすめします。専門学校等で小説について詳しく学ぶことで無理のないストーリー展開や読みやすい文体などを身につけることができます。また、専門学校では業界とのパイプが太く、出版社への持ち込みや新人賞への応募など、デビューへの道筋やサポートも充実しています。また、小説家のスキルを身につけることでゲームシナリオライターやマンガ原作者、エッセイストなど、別分野で活躍する選択肢も広がるでしょう。最近ではWebの小説投稿サイトで人気を博した作品が書籍化、コミカライズ、アニメ化とメディアミックス展開されることも増えており、デビューの裾野が広がっています。

求められる知識・資質

語彙力

幅広い表現のための語彙力が大事です。豊富な語彙が作品へ深みを与えてくれます。本や新聞を読み語彙を増やしましょう。

調査力

小説を書く上で作品のテーマに合わせた資料集めが欠かせません。役立つ資料や正確な情報を集めるための調査力を鍛えましょう。

想像力

読者が楽しめる作品を書くために読者を驚かせる想像力が必要になってきます。小説をはじめとした様々な作品に触れ、想像力を養いましょう。

集中力

執筆活動というのは一人で行うため、自分の集中力との戦いとも言えます。自分なりの集中の仕方やリフレッシュ方法を発見するといいでしょう。文豪の中には執筆時、お気に入りの旅館に籠るなどして集中できる環境を作っていた人もいます。

小説家に必要な資格や試験情報

小説家になるために必要な資格や試験はとくにありませんが、ストーリー構成起承転結の作り方など執筆の基本的な技術を勉強することはとても有効です。またインターネットの普及によって、電子書籍やWeb小説など作品発表の場は広がっています。それに伴って、パソコンで原稿が書ける最低限のパソコン操作スキルは必要です。MOS検定の取得を目指すことでパソコンの基本的操作スキルを身につけることができるでしょう。小説家の中には現役医師が医療小説を手掛けるなど、自分の仕事の経験を活かして執筆を行っている人もいます。自分の見聞を広める意味でも幅広いジャンルに興味を持ち、体験や経験を多く積み、小説の糧にしていくことが大切です。