仕事図鑑

デザイン業界の仕事

パッケージデザイナー

自分がデザインした商品が長く愛されているのを見ると嬉しくなります。

グラフィックデザイン& イラスト専攻卒業

パッケージデザイナーとは

デザインで売上げに貢献する職業

世に出回るほとんどの商品にはパッケージが施されています。消費者の目に留まる色鮮やかなパッケージや思わず手に取りたくなるかわいいパッケージなど、商品の保護だけでなく、売上げ戦略において力を発揮するのがパッケージデザイナーです。商品を包む限られたスペースの中で、いかに商品の魅力や情報を消費者へ伝えられるかがパッケージデザイナーの腕の見せ所です。商品のコンセプトやターゲットとなる顧客をしっかりリサーチし訴求力のあるデザインを考えます。優れたパッケージデザインというのは見た目の美しさだけでなく、商品の機能・特徴を伝える販売促進効果も兼ね備え、それ自体で広告の効果をもたらします。陳列された数ある商品の中でひときわ目を惹くパッケージデザインで人々を惹きつけ、商品のブラントイメージを作り、企業の売上・利益に貢献できるやりがいの大きな仕事です。

パッケージデザイナーってどんな仕事?

パッケージで商品の魅力を伝える仕事

クライアントの要望や商品コンセプトに合わせ、消費者の購入意欲を刺激するデザインを考えるのがパッケージデザイナーの仕事です。市場調査を行い商品のメインターゲットを分析し、デザインのコンセプトを決めパッケージデザインの制作に取り掛かります。パッケージが与える影響は大きく、売れなかった商品パッケージやネーミングを一新することで売上が伸びることも珍しくはありません。それほどパッケージデザインはマーケティングにおける重要な要素のひとつになっています。自分が手掛けた提案や企画が目に見える形で残り、パッケージによって人を喜ばすことができたり、企業に利益をもたらすことで社会への貢献を実感できるやりがいを感じられる仕事です。中にはゆっくりとふたが開いていきワクワク感を演出するスマートフォンのパッケージのようにユーザー体験までもデザインしてしまうパッケージデザイナーもいます。

打合せ

商品の性質や魅力を顧客に届けるためにはその商品への理解が欠かせません。クライアントとの打合せの中で商品の情報や魅力、メインターゲットや市場ニーズなども踏まえてコンセプトを設定しデザインの方向性を決めていきます。

ラフデザイン制作

コンセプトをもとにラフデザインを制作します。パッケージで中身がわかる分かりやすさ、印象に残るキャッチコピー、商品を連想させるイメージカラーなど、あらゆる要素を組合せその商品の世界観を創りだします。場合によっては再考を求められたり、複数のデザイン案を提出することもあります。

デザイン完成・納品

ラフを元にデザインをブラッシュアップさせデザインを完成させます。クライアントのチェックを受けOKが出たら完成です。販売後も商品の売れ行きやユーザーの反響を観察し必要に応じてリニューアルを重ねます。手掛けたパッケージ商品がヒットすればシリーズ化され、仕事の依頼にもつながるでしょう。

どうすればパッケージデザイナーになれる?

パッケージデザイナーへの道のり

パッケージデザイナーになるにはデザイン事務所や企業の商品開発部門に就職するのが一般的です。パッケージをデザインする上で素材や色彩など多くの専門知識が必要となるため、美術系大学やデザイン系の専門学校で幅広い造形デザインの知識を学び、IllustratorやPhotoshopといったデザインソフトを自在に操れる操作スキルは在学中にしっかり身につけ即戦力になる力を養いましょう。また、売れるパッケージデザインを追求するためにはマーケティングの知識や市場ニーズを把握しておくことも不可欠です。就職直後はDMやチラシ制作から仕事を覚えていき、しっかりと自分の仕事をこなすことで徐々に大きな仕事を任せてもらえるようになるでしょう。実績を積み人脈を広げ、フリーのパッケージデザイナーとして独立することも可能です。

求められる知識・資質を磨く

コミュニケーション能力

クライアントから商品の魅力などの情報を引き出すためにもコミュニケーション能力が重要です。また、プレゼンテーションを行う際に自分のデザインの意図をしっかりと伝える必要があります。

柔軟な発想力

クライアントの様々なリクエストに応えなければならないため、創造力や発想力、また複数のテイストを表現できる柔軟性も必要です。

素材の知識

パッケージ印刷する素材は様々です。紙やプラスチック、布などで性質は大きく変わります。同じ紙でも種類によって印刷の結果や手触りなどは違ってきます。そうした素材の知識を学ぶことでより商品にあった素材選びが可能になります。

プレゼンテーション能力

プロジェクトによっては社内コンペや同業他社とのコンペに掛けられ、それに勝ち抜かなければならない時もあります。クライアントを納得させるプレゼンテーション能力が試されます。デザインの意図などを具体的に説明し採用を勝ち取ります。

パッケージデザイナーに必要な資格・試験情報

パッケージデザイナーになるために必要な資格や試験はありませんが、資格取得を目指すことでデザインへの理解を深めることができます。パッケージをデザインするためには、全体の構図、フォントデザイン、文字の配置や配色バランスなど、様々な知識が必要とされ、それら全体をまとめあげるセンスが求められます。 色彩検定はデザイン系では代表的な資格であり、色彩についての理解が問われます。デザインにおいて色が与える印象はとても大きいため、配色ルールや色の効果など色彩の正しい知識を学ぶことで表現の幅を広げていくことができます。またパッケージデザイナーの仕事は商品の売上げの鍵を握る大きな要素であるため、市場ニーズやマーケティングにおいても積極的に学ぶ姿勢が大切です。