音の効果で臨場感を与え、ゲームの世界へ没入できる一体感を作り出すことがやりがいです。
ゲームプログラマー専攻卒
ゲームサウンドプログラマーとは?
音でゲームを盛り上げ演出する職業
ゲームサウンドプログラマーとはサウンド専門のプログラマーです。サウンドコンポーザーやサウンドクリエーターによって作曲された音楽を、コンピューターを使ってデジタル化するプログラマーのことを指します。ゲームシーンや展開に合わせ、音でゲームの臨場感や迫力を作り出す重要な役割を担っています。ゲームにおいてサウンドは無くてはならないものです。印象的なテーマソングやイベントで流れるBGM、必殺技の効果音があることでプレイヤーはゲームに没頭し楽しむことができるのです。
ゲームサウンドプログラマーってどんな仕事?
ゲーム制作に欠かせない存在
ゲームを盛り上げる上で重要な要素である音を出す仕組みを作る仕事です。ゲームプログラマーと同じで、「C言語」「C++」、最近では「C#」や「Python」などを使って、ゲームエンジンに音を組み込みます。曲の始まりから停止、音量フィルター、残響や発音位置、音の強弱、コントローラの操作音まで、さまざまなロジックを駆使してサウンドシステムを構築し、ゲームと連動するように音楽を作り上げます。一つ一つの音楽や効果音を適切なタイミングで鳴らしたり止めたりするのも、サウンドプログラマーの緻密な制御によるものです。 サウンドがゲームクオリティに与える影響はとても大きく音楽の良し悪しで作品の評価が決まってしまうこともあります。ゲームの世界観を音の効果で表現していくゲーム開発に欠かせない存在です。
メインテーマ曲の役割
メインテーマ曲や主題歌は、そのゲームを象徴する要素の1つです。メインテーマ曲を印象深いものにすることで、多くの人の記憶に残りやすくなります。また、ゲームの宣伝効果としても大きな力を発揮します。
サウンドエフェクトの役割
サウンドエフェクトと呼ばれる効果音は大きく2つに分けられ、火が燃える音や風が吹く音などを「演出性サウンド」、選択ボタンへの決定音など操作性を高める音を「機能性サウンド」といいます。音の力で臨場感あふれるゲーム展開を作りだします。
BGMの役割
BGMは、ゲーム内で流れる音楽のことです。バトルシーン、ダンジョン、ボス戦など場面によって、異なるBGMが流れることで、プレイヤーの気分を盛り上げます。BGMの特徴は、ループできて、耳に馴染む楽曲であることが大切です。
どうすればゲームサウンドプログラマーになれる?
ゲームサウンドプログラマーへの道のり
ゲームサウンドプログラマーになるにはゲーム開発会社やサウンド制作会社、ゲームメーカーに就職するのが一般的です。音楽データをプログラミングする技術が求められるので未経験や独学では厳しい世界です。まずはC++言語などのプログラミングスキルを身につけられるゲーム系専門学校でゲーム音楽の知識を身につけることが近道でしょう。プログラマーの中でもサウンドプログラマーは難易度が高いと言われています。まずはゲームクリエーターやプログラマーとしてゲーム開発に携わり、ゲームサウンドプログラマーを目指すと良いでしょう。実績を積み実力が認められれば、ゲームサウンド制作を指揮するサウンドディレクターへのキャリアアップやフリーランスとして独立することも可能です。
求められる知識・資質
機材やソフトウェアの知識
パソコンで作曲することをDTM(デスクトップミュージック)と言いますが、DTMにはDAW(デジタルオーディオワークステーション)と呼ばれる音楽制作ソフトや電子楽器の音源をコンピューターに取り込むことができるMIDIへの理解も求められます。
コミュニケーション能力
音をゲームに実装していくにあたってサウンドクリエーターやプランナー、ゲームディレクターなど多くの人と連携を取りながら業務を行っていきます。ゲームの品質を上げるために時には意見を出しあいながら進めていくのでコミュニケーション能力や社交性・協調性が求められます。
忍耐力
サウンドプログラマーの作業は膨大です。かなりの集中力と根気がなくては勤まりません。そのようなハードな作業でも乗り越えられるゲームへの情熱と忍耐力が必要といえます。
ゲームサウンドプログラマーに必要な資格や試験情報
サウンドプログラマーになるためは、C言語などのプログラミングスキルは欠かせません。また、音楽をデジタル化していく上でDTM(Desk Top Music)ソフトの編集知識も必要です。作曲に必要なコード理論やスケールに関しては詳しくなくても問題ないですが、コンピュータ内の音の制御に関する知識(MIDIや音信号の処理)など、音楽データを伝送するための知識が必要になってきます。「MIDI(Musical Instrument Digital Interface)検定」は、電子楽器やコンピュータを接続して、音楽の演奏データを伝達できる統一規格です。サウンドプログラマーとして働く上で取得していると有利といえます。プログラミングスキルだけでなく、サウンドに関する幅広いスキルを培うためにも資格取得を目指すとよいでしょう。